第4回整形外科リハビリテーション研究会内容報告
1991年11月16日(土) 市立四日市病院講堂にて

1 症例検討会内容報告
国立津病院、理学寮法士、岸田先生よりアキレス腱再断裂の症例が提示された。本症例は初回断裂時kirchmyer法にて腱縫合され、4週の尖足位キプス固定後、ROMtrainingを行い、順調な回復を見ていた症例であるが、FWB−gaittへ移行した当日再断裂を来した症例である。再縫合後6週のキプス固定後、現在、足関節背屈active5度、passive20度の可動域であるが著明な抵抗を伴い、十分な関節可動域ではない。検討内容として、再断裂の原因、再断裂後のROM trainingの留意点・方法の2点について同題提示された。再断裂の原因としては、足指、ショパール、リスフラン関節を合めた足全体の柔軟性の獲得不足、求心性、遠心性両方の収縮が必要とされる2関節筋における筋カトレーニングの適否、PWBが短すぎたために、荷重下でのmuscle functionが不十分であったのでは?の3点が提案された。また、ROMtrainingについてはisometric contractionを用いたMTJの伸展性獲得(理学療法学17巻5号)、十分な持続牽引による伸展性獲得、筋腹でのamplitudeの増大が提案された。しかし、アキレス腱再裂は経験したPTも少なく治療期間についてはコメントしかねた。

2 報告
 岐阜リハビリテーション病院、理学療法士、林先生より、第2回本研究会で検討された、両大腿骨頸部骨折に両PCL不全を伴い、膝不安定性と、荷重痛が同題であった76才の症例に対する治療報告がなされた。治療として、舟状立方関節をサポートする形でのアーチサポートと、前外側を7oの高さで、後内側、後外側、前外側を0oにする変形ウエッジを組み合わせた足底板を処方し、不安定性、荷重痛とも著明に改善が得られ、現在、歩行器での歩行が可能となったと報告された。76才という年齢を考えれば、knee braceはどうしてもover braceと考えざるおえず、足底板のみで対処できたことは有意義であったと孝えられた。

碧南市民病院、理学療法士、浅野先生より頸椎症性頸髄症に対すAFOについて坐位採型と立位採型で著明な違いを認めたこどが報告された。その内容については下表に示す。

本症例から言えることとして
1 坐位採型と立位採型との最も大きな違いは、下腿の前傾角すなわち足関節背屈角であった。

2 坐位では股関節外旋に伴う下腿の外傾すなわち内反が生じやすい。歩行様式や歩行姿勢により立脚中期での足関節角度に違いがあると考えられる。
4 装具作成にあたるとき、治療用と補助用とを区別し、使用場面を十分に考慮した装具を処方すぺきと考えられる。

 内容の要旨としては上記のごとくであるが、この報告は我々PTが安易に装具を処方しがちであることに対する警告として受け止めるべきであろう。

 次回は1月19日に松本義肢製作所会議室にて開催することを決定した。また、今回の資科の残りについては、次回の研究会に希望者に提供する。