研究会会員各位
整形外科リハビリテーション研究会
第22回整形外科リハビリテーション研究会報告

理学療法士 浅野先生より『mi1d resistive ROM exersise−半月板の可動性訓練−』について1ectureが行われた。膝関節内解剖、疼痛発生機序に関する考察、治療の機能解剖学的理論付けが主として述べられた。半月板の動きを調節するものとしての半月膝蓋靭帯、半月大腿靭、半膜様筋、膝窩筋等をあげ、それぞれの働きと重要性を説明され再認識することが出来た。筋、靭帯の作用を、主動作のみならずこう言った細かくかつ重要な働きというものをしっかりと認識し、治療に望んで行きたい。尚、Coronary 1igamentの解剖、機能についての質間が出たが、詳細が不明であったため、次回までの課題となった。各会員で調べて戴き、次回の話題の一つとしたい。(文責:国立津病院 岸田)

 国立津病院 理学療法士 岸田先生より橈骨遠位端および尺骨茎状突起合併骨折の症例が呈示された。受傷後掌屈、尺屈にて整復ギプス固定を行うも、循環障害を呈したため3週半にてギプスカットし理学療法開姶となった症例である。初診時は手関節、指関節および回外に著名なROM制限を有していたが、現在の手指関節はsapp1e jointとなっている。間題呈示としては、手関節の背屈と前腕回外の可動域を獲得したいとのことであった。手関節についてはRadio−carpal jt相互の動きを得るためのコントローラーである舟状骨、三角骨の誘導がまず重要となる。受傷機転からもUT 1ig、HT 1ig、を中心としたu1nar 1inkの癒着、RSC 1ig、ST ligを中心としたradia1 1inkの癒着が考えられ、これら軟都組織の剥離、伸張にはmobi1izationを特にactive−assistiveな形で行う方が有効であろうとの意見が出された。前腕回外については@近位橈尺関節がよく動いているとすれば遠位橈尺関節の問題であり、特にTFCC周辺の軟部組織癒着によるよるものであろうとの考え方、A上腕骨内側上顆から起始するlong f1exerは、少なからず回内作用を有することから、これら筋群の短縮とする考え方、B前腕骨間膜の癒着、短縮とする考え方などが挙げられた。主病変を考えればBであろうが、@Aについては手関節の可動域の改善と共に変化するはずであるので、治療に一工夫加え報告を期待する。(文責:平成医療専門学院 林)

 高浜市立病院 理学療法士 大曽根先生より右上腕骨骨折の18才男性が呈示された。受傷後9目でEnder釘2本で固定、術後2週で肘継手付きfunctiona1 brace装着下で理学療法を開始した(braceの可動域はO−60−110)。可動域は肘関節O−50−70、腫脹が肘から前腕近位に認められた。術後3週での可動域はO−50−90(110)、肩関節痛が出現した。この症例に関して@肘関節可動域拡大について、A肩関節について、検討された。なお医師からはbrace装着状態での治療を求められている。@に関しては、その原因としてBrachia1isやTriceps brachiiの癒着、MCLの短縮、浮腫等考えうるが、braceを装着した状態では、手指・手関節の自動運動によるmuscle pumping・MCLの間接的伸張、等尺性の肘関節屈曲・伸展による筋の伸張、電気治療(低・中周波)が行えるだろう。また2関節筋の影響があるならば、肩や手関節の肢位を変えてのアプローチも必要である。その他可能な限り挙上、braceの間隙都分での圧迫(包帯)等も行いうる。Aに関しては1oose shou1derという背景があじるが、まずは右上肢全体の筋力を上げていけば大きな間題にはならないだろう。それにしても理学療法に際してfunctiona1 braceを外せない理由が不明瞭であり、braceの形状と共に医師に見解を求めてみたい症例である。(文責:碧南市民病院 浅野)

 国立名古屋病院 理学療法士 中川先生より右上腕骨穎都骨折症例呈示があった。受傷時他院にて処置を受け、2週間経過した時点で当院へ転院、上腕骨穎都に対してpiming、手術侵入にて切離した肘頭に対してZuggrutungs法を施行された症例である。4週gyps固定し、その後リハ開始となった。当初は肩、肘、手、手指関節のROM制限カミあった。edemaも強く、痛みが強かったためなかなか訓練が出釆ない状態だった。現在ROMは改善傾向にあり肘関節−30゜〜115゜であるが、訓練前では−60゜〜80゜であり訓練効果を維持することが出来ない状態である。これに対しsp1intを作製し改善を試みたがうまくいかず、難渋している。さらにZuggrutungs法のpinが肘頭部で抜けて来ており、痛みを訴えている状態である。検討の中心は訓練効果をいかに持続するかが焦点となった。筋活動がうまく出せない状態であるが為の筋のg1iding障害が挙げられた。これに対しては、biofeedbackを使っての治療が薦められた。Sp1intについては伸張性のないもので固定をするものが良いとの意見であったが、圧迫をすることで関節軟骨の栄養障害等の弊害もあり得るため、慎重な態度が必要との意見であった。まずは夜間ではなく訓練中に試して行く方法が良いとの意見であった。現在は外来通院であり困難な状況もあるが、今後の健闘に期待したい。(文責:国立津病院 岸田)