第38回整形外科リハビリテーション研究会報告
於:1995.3.18 国立名古屋病院 理学診療科

 現職者講習会等で講師として活躍の、昭和大学藤ヶ丘リハビリテーション病院理学療法士 山口光國先生の「肩関節の評価と治療」における講演のビデオを鑑賞し、先生の考え方を確認した。非常に細かな評価をされており、様々な評価を総合的に判断した上で原因を突き詰めていく姿勢が重要である事を再認識させられた。今回のビデオはスポーツに対する評価が中心であったが、各疾患においても十分に応用の出来る内容であった。更に今回は検討する症例の呈示がなかったため、続けて実技講習を行った。ビデオの中で山口先生が行っておられた肩関節の評価の内、関節包の捉え方について実技を伴い理解した。各positionにおいて回旋角度の変化を評価する事で、関節包のどの部分が傷害されているかを追求する考え方を確認した。例えば1st-ERにて外旋角度が0度、2nd-ERにて外旋角度が40度、3rd-ERにて外旋角度が60度であった場合には、関節包の前上方部分の短縮等が考えられると言うように、様々なpositionでの角度変化を総合的に評価する方法を確認した。更に、評価にて診断した各関節包の部位に対する治療として、各部位別のmobilizationの方法を実際に各自が経験した。実際の臨床場面では無意識の内に行ってしまいがちであるが、常に自分が行っている治療の目的を確認していく事は非常に重要な事であり、その姿勢が治療効果の科学的評価につながる。最終的に自分自身の治療手技を高めていく事につながると考えられる。常に意識して治療を行えるように努力して行きたいものである。今回のビデオ鑑賞と実技講習は、来月の山口先生のご講演に対する下準備としての知識の整理にはなったのではないかと思われる。次回の研究会では実際に山口先生の考え方にふれる機会が出来るため、もう一度実際の評価・治療を振り返り自分自身の中で整理した状態で講演会に臨みたいものである。
(文責:国立名古屋病院 岸田)