第57回整形外科リハビリテーション研究会報告
1997.12.14 於:国立名古屋病院

 泰玄会病院 禹先生より先日行われた東海北陸理学療法士学会にて発表された演題である膝OAに対する足底板療法について報告がなされた。実際に症例のVTRも交えながら行い、視覚的にも確認ができた。実際に臨床場面で行ったことのある先生がほとんどいない状態であったため、なかなか理解しにくかった点もあったと思われる。アーチ自体は足底のポイントにパットを当てることで文字通りアーチをサポートし、下腿の回旋・weight bearingの位置・立脚期における運動学的パターンの再構築を目的に行われている。最近では膝の痛みに対して保存的に本療法が行われているが、実際に行うにはある程度の知識が必要であり、義肢装具士との連携が重要となってくる。またOAの程度にも影響を受けると考えられるため、医師との連携がとれていないとなかなか適応となる症例に巡り会わないことも考えられる。しかし効果は諸家の報告からも明らかであり、有効かつ安全な治療であり、第1選択として有効に行われていくべき方法であるといえる。そのためにも足底板の知識を深め、義肢装具士・医師との連携を深めていき、より早期に適切な治療を行い、良好な成績が上げられるようにしていきたいものである。

 平成医療専門学院3年生 日石君より臨床実習中に担当した右下腿plafond(pilon)骨折の症例が呈示された。受傷後9日で脛骨骨接合術(May's plate)、17日で腓骨骨接合術 (May's plate)施行しankle底屈20゚にてシーネ固定し、術後3週と4日よりリハ開始となっている。初期時背屈-15゚、底屈25゚であった。足趾背屈制限もあった。浮腫も非常に強かったようである。浮腫除去を行い、足趾の運動、屈筋群のisometricを中心に訓練を行い、術後6週よりmobilizationを加えていった。途中、指導により浮腫除去が不十分と指摘され、内・外果の周辺等凹凸にあわせて包帯だけではなくジョグ等の介在物を用い圧迫し、挙上・運動を当初の倍の時間を使うことで浮腫が軽減し、最終的に背屈20゚、底屈45゚となり、ADL上さほど問題のない状態となった。alignmentの問題や、OAへの移行を考えて、足底板を処方し退院予定である。今回の場合は、手術的にも整復位が十分にとれており、浮腫の除去が確実に行われたことで良好な成績が上げられたと思われる。凹凸を考えてより工夫のある圧迫の方法を行う必要性があり、確実に浮腫が住居できれば良好な成績が上がられることが示唆された。浮腫に対する処置を確実にしていきたいものである。          (文責:国立名古屋病院 岸田)