238回整形外科リハビリテーション研究会報告

2016.2.20 於:国際医学技術専門学校

  腱鞘炎における訓練補助装具の有用性について

 今回は、臨床上効果があると思われる腱鞘炎の訓練補助装具の効果を検証するために、圧痛計・grip回数・エコー画像を用いた健常者のデータが提示された。

 圧痛計では、装具装着下では未装着に比べ閾値の上昇が示唆された。母指の変化が一番大きく、各指の平均では28%の上昇がみられた。grip回数では、装着下において未装着に比べ11%の増加が認められた。エコー画像では、健常者であっても腱や周辺組織の不整などの像が多く存在している事が示された。

検討項目としては、提示されたデータから下記の項目が示された。

・どのように解釈できるのか

・不足項目

・研究とするなら研究に適当となるためにはどのような要素が必要か

上記の検討項目よりフロアーから

・検査項目のエコー画像の判断基準にある狭窄などの言葉が病態を示す言葉であり健常者でデータをとっている為、適当ではない

・圧痛計の計測は、計測が安定しないこともありデータの有用性が乏しく再現性が低いと考えられるため別の検討項目を考えるか最低でも計測方法の確立を考えなければならない

CT画像など、より客観的に評価できるスケールを用いる必要がある

・研究をするということであればどのレベルで研究していくかということで内容は変わるのではないか

・装具の効果ということであれば、もっと症例でのデータを提示する必要があるのではないか

などの様々な意見が提示された。今後は上記を踏まえてさらに検討していきたい。

しかし、臨床上の結果は出ていることから、症例を重ねていくことで更なる有効性の提示を期待したい。

 (文責:岸田敏嗣)